【寝屋川市】寝屋川市の歴史を紐解くシリーズ第26弾!古墳の石棺を利用か?打上元町にある明光寺の奇石「雷神石」

今回は、寝屋川市の東端に当たる打上地区にある「石の宝殿古墳」を目指しながら、道中で出会った明光寺の「雷神石」を紹介します。

寝屋川市の歴史を紐解くシリーズ第25弾では、打上宮前町の「打上古墳群」と「弘法大師像」をご紹介しましたが、今回は、さらに登ります。

打上宮前町の「打上古墳群弘法大師像」

打上の集落の中を通って裏山へ続く道の終点にある打上神社(高良神社)を目指します。打上神社の東側の細い山道を100mほど進んだ所にある巨石が、石宝殿古墳です。
筆者は電動アシスト自転車で行きましたが、最終地点は標高100メートルほどあり、打上の集落はかなりの坂道となりますので、自走で自転車だとかなりきついと思われます。

寝屋川市にお住まいの方にとっては、バスの便もあまり本数が無いので、やはり自転車が便利ということになりますが、JR学研都市線沿いにお住まいの方なら、JR寝屋川公園駅からハイキングで行くのがよいかもしれません。

道は狭く、勾配が続いていますが、ポイントごとにはちかづきちゃんの誘導サインがあります。

勾配のあるところに建てられた家は石垣で高さが調整されています。

これは、明光寺(打上元町31番6号)前のはちかづきちゃんの説明板です。

ここには、十三仏板碑と雷神石、首なし地蔵があります。寝屋川市の説明によりますと、板碑は高さ120センチメートル 、最大幅65センチメートル、厚さ28センチメートルで、花崗岩製の遺品です。板碑に刻まれている十三の仏は、初七日から三十三回忌にいたる13回の供養・仏事をつかさどる仏(如来・菩薩)で、亡くなった人の冥福を祈る追善だけでなく、生きている自分自身の法要を生前におさめる「逆修」という文字が刻まれています。極楽浄土信仰と地蔵十王信仰が結びついた室町時代以降の遺品で、近畿地方のなかでもおもに生駒山麓の付近でみられるものということです。弘治三年(1557年)の銘があり、当時の世相と寝屋川市の歴史的な特色をよく反映したものといえます。明光寺の十三仏板碑は、江戸時代の「河内名所図会(かわち めいしょ ずえ)」に「境内に十三仏の石塔あり」と紹介されています。
同じ明光寺内にある古墳の石棺を利用してつくられた石碑「雷神石」にも同年の銘があります。

雷神石は高さ135センチメートル 、幅75センチメートル、厚さ42センチメートルで、凝灰岩製の遺品です。

碑の前面には、上部に右から左へ「天照山(てんしょうざん)」、 中央に「天下和順日月清明(てんか わじゅん にちげつ せいめい)」、 右列に「檀主安全子孫繁(だんしゅ あんぜん しそんはん)」、 左列に「伽藍常栄興仏法(がらん じょうえい こうぶっぽう)」、 右側面に「弘治三丁巳九月吉日 可信(こうじさん ひのとへび くがつ きちじつ かしん)」と彫られています。弘治三年は1557年になるということで、十三仏と同年に当たり、この碑についても江戸時代の「河内名所図会(かわち めいしょ ずえ)」の明光寺の項に「一ケの奇石あり」と紹介されていますが、気になる「雷神石」という名前の由来はわからないようです。形状、材質から石棺を再利用したもので、裏面に加工された形跡がないことから、家形石棺の身の部分と考えられています。かつて、明光寺のある打上周辺は「八十塚(やそつか)」といわれ、多くの古墳がありました。この石棺もこれら6世紀ごろの古墳の中に納められていたものなのでしょう。

明光寺からさらに急坂を登り切ったところに打上の自然についての説明板があります。

この辺りは石宝殿古墳や打上神社(高良神社)などが位置する寝屋川市内で標高が一番高い上山(標高100メートル)があり、ツブラシイという種類の椎の木を主とする雑木林となっています。

ここから寝屋川市内はもちろん、大阪市内都心部のビル群や大阪湾まで見ることができます。

いよいよ辿り着いた打上神社(高良神社)については次回ご紹介いたします。

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明光寺はこちら↓↓↓

2023/02/27 07:18 2023/02/27 07:18
neyamon

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