【寝屋川市】寝屋川の異端児!? ゴマジェットカフェカレー店長・よしこさんの素顔と野望に迫るっ!(インタビュー記事)
ここ大阪府寝屋川市には、寝屋川を愛し、寝屋川をもっと盛り上げようと奮闘している人たちがいます。この記事では、そんな「寝屋川で活躍する人」に密着。今回は…
寝屋川一番街商店街「ゴマジェットカフェカレー」店長のよしこさんです!
明るくユーモラスなキャラクターが話題
「ゴマジェットカフェカレー」のInstagramでは、その明るいキャラクターを全面に出した投稿が話題。ユーモアあふれる切り口でカレーのPRを行い、「よしこさんに会ってみたい」という動機からの来店も増えています。
「土曜の朝はほめるちゃん」「片っ端から喫茶店」などのTV番組に出演した際には、ゲストに対して臆することなく絡みに行くなど、アグレッシブな姿勢も印象的。そんな彼女の素顔に迫ります!
ケータイ製造、手話通訳などの仕事を経てゴマジェットに
ー そもそもいつからゴマジェットカフェで働かれているのかお尋ねしたいのですが。
よしこ ゴマジェットで働きはじめたのは2020年です。当時はまだカレー屋はなくて、お弁当屋さんでスタッフとして働いてました。本町のオフィス街にお弁当を売りに行ってましたね!

ベル大利商店街のお弁当屋「ゴマジェットカフェキッチン」
ー その前は何のお仕事を?
よしこ 就職して一番最初は、携帯電話の製造をやってました。そのあとは寝屋川のゴマ製造会社に転職したんです。親戚のおばちゃんの影響で手話に興味をもって、寝屋川市の手話通訳士の仕事もやってみたり…。
ー 手話通訳士? すごい。
よしこ 自分が人を喜ばせる方法はこれじゃないと思ってやめてしまいましたけどね。いまでも、耳の不自由な方が来店されたら日常会話くらいはできます!
ー ゴマジェットカフェとの出会いは何だったんですか?
よしこ オーナーとは、ゴマ製造会社の同僚やったんです。もう20年の付き合い。オーナーはあたしより後で入社してきたんで、後輩っていうんかな。後輩やけど、10年前くらいに「起業する」って言って先に辞めていった。
ー 前職からの付き合いなんですか!? っていうか、ご夫婦じゃないんですね(笑)
よしこ 夫婦ちゃいますよ! よく間違われます(笑)

提供:よしこさん (向かって左がゴマジェットカフェのオーナー)
よしこ で、彼は退職してゴマジェットを立ち上げたんですが、あたしはそのあともゴマ製造会社で働いてました。でも色々あって、2020年ごろかな、会社辞めたんです。辞めて2日後にフラ〜っと業務スーパーで買い物してたら、バッタリ会った。平日の昼間やから、「何してんの?」って聞かれて、「会社辞めた」って言ったら「じゃあ明日からうちおいでよ」って。それで、ほんまに次の日からゴマジェットに行きました。
ー すごい偶然ですね。
よしこ 本当にそうです。その日たまたま会わんかったら、違う仕事してたかも。
YouTube出演がバズって定着したキャラクター
ー ところで、よしこさんの明るいキャラクターは天性のものなんですか?
よしこ もともとこんな感じですよ! 学生時代からよう喋るし、掛け合いとかも大好きで、にぎやかでした。でも最初はゴマジェットでこのキャラを出したりはしてませんでしたね。普通のスタッフやったから。
ー 現在の活躍っぷりには、何かきっかけがあった?
よしこ 2021年10月に出演したYouTubeです。同級生の「れいランラン」っていう子が食べ飲み系YouTuberをしてて、友人としてゲスト出演したんです。

YouTubeチャンネル「れいランラン」より (掲載許諾済)
よしこ 「れいランランの友だちのよしこ」としてお寿司の食べ放題動画に出たら、その動画がバズったんです。歩いてたら声かけられるようになったりもして。
ー その後はゴマジェットでも本領発揮ってわけですか?
よしこ いや、ちょっとの間は様子見でした。オーナーも迷ってたんです。せっかくバズったから「よしこ」を活かしたいけど、「ゴマジェットカフェ」自体はもうちょっとおしゃれな、健康意識高い系の人たち向けのお店やから、よしこのイメージじゃないよなあ…って(笑)。

ゴマジェットカフェキッチンのお弁当
よしこ そんなこんなしてるうちに、2023年に入ってゴマジェットカフェカレーがオープンしたんです。それで、「カレー屋ならいいかな」ってなって。

寝屋川一番街商店街「ゴマジェットカフェカレー」
ー よしこさんのキャラクターを思いきり出してもいいと。
よしこ そうです。キッチンとは客層が違って、おっちゃんも多いし。カレー屋では出していいよってなった。接客は…忙しいときは真顔になってますけど(笑)。

提供:よしこさん
よしこ イベントにもいろいろ参加しました。右下のはカラオケ大会で「何にも取れなかったで賞」をもらったときの写真です。
ー (笑)。 Instagramでの発信にも力を入れていますよね。
よしこ カレー屋のオープンと同時にインスタでの発信もはじめました。「あっ、どうも僕です。」っていう挨拶からはじまる投稿はオーナーが作成してて、「よしこです」って書かれてたらあたしです。
SNSやYouTubeを観てお店に来る人も
よしこ SNSから来てくれるお客さんもいますよ。あとは、れいランランのYouTubeにもたまに出演してるんで、そこから来てくれる人も。このあいだ、「れいランラン」ファンの男の子が泉大津市から三週連続で来てくれたんです。
よしこ そういうのがうれしいし、あたしもお客さんと喋るのは楽しいですね。
ー すごい! よしこさんの露出が集客に繋がってるんですね。グッズもよしこさんのアイデアですか?
よしこ グッズは、全部お客さん発案です。LINEスタンプも、「よしこのスタンプってないの? 作ってよ」って言われたんがはじまり。やから、発売しました〜! っていうSNSでの宣伝はしてません。お店で「それ買えるん?」って聞かれたら、ありますよ〜って感じですね。
知名度が上がることでの苦悩も
ー どんどん有名になっていきますね!
よしこ いや、まだ全然ですよ。はちかづきちゃん(※寝屋川市の公式キャラクター)くらいの知名度になりたい。
ー でも、仕事とプライベートとの境目がなくなりません?
よしこ もうすでにないですよ。正直、れいランランのYouTubeに出てバズったときから、生活は一変しました。声かけられるんもそうですけど、よしこがここにおったとか、待ち合わせしてたとか、ネットに書かれたりすることも出てきて。それからは、変な関係じゃなくても男の人と出歩かへんとか、近所の銭湯には行かないとか…。
ー え…。大変ですね?
よしこ 叩かれるんは気にしませんけど、「れいランランを利用して目立とうとするな」とか「うるさい」とかアンチコメントが来ることもあるし。
よしこ この性格は昔からやけど、24時間あんなテンションで「よしこでーす!」っていられへんやんか。けど、いつもこうやと思われるから、朝4時にコンビニ寄ったら「よしこさんって普段は静かなんですね」って店員さんから言われたり…。あたし基本的に、本来は人見知りなんですよ(笑)。
ー まさかの人見知り(笑)。 スイッチがあるんですね?
よしこ そう、お店に立ってるときは常にスイッチ入ってるから誰とでも喋れる。あとは話しかけられたらスイッチ入るんですけど、咄嗟に対応できひんこともあって…。このあいだ飲食店で急に「よしこさんですよね?」って話しかけてもらったときは微妙な反応になってしまって、あとでお手洗い行くフリして「さっきはすいません、急でびっくりしちゃって」ってフォローしました。
ー 誠実! でも、なかなか疲れそうな生活です。
よしこ だから、トイレが好き。一人になれるトイレとか、車の中とかにこもるんです。あっ、公共の場所のトイレじゃないですよ。
ー 大丈夫です、わかってますよ(笑)。
よしこ それでも、たまに…年に2〜3回、何もかもがイヤになることがあって、ウワァーって泣くんです。このあいだも泣いてた。なんやろ? 報われへんっていうのかな、SNSの数字が伸びても売上に繋がらへんとか。こんだけ「よしこ、よしこ」って言われてるのに言われ損やん! って。
よしこ でもそんなときに、明石家さんまさんの言葉を思い出すんです。「こんなに頑張ってるのに報われへん、って思うこと自体が自分を過信してる証拠や」みたいな言葉があって。それでいつも反省してます。
寝屋川に人を呼べるような存在になりたい
ー もっと知名度が上がったら、現在よりもプライベートが大変になるかもしれませんけど、それは…?
よしこ 覚悟してます。あたし、もともとお笑い芸人になりたかったんですよ。高校のときにコンビ組んでて、卒業したらNSC(吉本興業の養成所)に入ろうって。でも相方が突然「男になりたいねん」って言い出して、手術とかいろいろ大変やからってコンビ解散になってもうた(笑)。
ー そんな過去が!
よしこ やから、YouTubeがバズって「よしこ面白い!」ってコメントが来たとき、「あたしってやっぱりおもろいんや」って思ったし(笑)、昔有名になりたかった気持ちを思い出したっていうか。なんなら、いまから養成所入るのアリかな? ってちょっと考えてたりするくらい。まあ、めっちゃお金かかるし…仕事優先なんで、現実的じゃないですけど。いまの野望は、「ゴマジェットを大きくしたい!」ですね。

ゴマジェットカフェカレーの「ホロホロ厚切りポークカレー(チーズトッピング)」
よしこ 「ホロホロカレー」がバズったから「儲かってるやろ?」ってほんまにめっちゃ言われるんですけど、全然やし…。「ゴマジェットって有名店やんな〜」って言ってくれるのも寝屋川の人だけなんですよ。ゴマジェットでは、あたしの同級生も2人働いてて、その子たちを巻き込んだ以上は潰すわけにいかないんで必死です。

2025年6月「ねやがわジモトマルシェ」にて撮影
よしこ せっかくこうやって注目してもらってるのに、「注目されてよかった〜」って浸ってたらそれで終わってしまう。偉そうかもしれんけど、寝屋川の外から人を呼べるようになりたいんです。だって寝屋川市民っていう母数は限られてるじゃないですか? その限られた母数を寝屋川市内の飲食店で取り合ってても限界がある。
ー 確かにそうですね。
よしこ 寝屋川市外から来てくれるお客さんが「なかなか来れなくて」ってよく言いはるから、理由を聞いたら「寝屋川に来る用事がほかにないから」ってことなんですよ。
ー ゴマジェットは気になるけどほかに遊ぶ場所がないから、ってことですね。
よしこ そうです。寝屋川市は住みやすい町になってると思うけど、遊びに来たい! って思えるかっていうと魅力が少ない。でもまずは、自分のお店じゃないですか。自分のお店が外向きに有名になって、ここに来たい! って思えるようになったら、寝屋川市に来る人の数が増えて、母数が大きくなる。そうやって寝屋川がもっと盛り上がって、みんなが潤ったら最高やなって思ってます。
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