【寝屋川市】寝屋川市の歴史を紐解くシリーズ第6弾!パワースポット細屋神社の遷座と秦氏所縁の八幡神社の不思議な光。
2020年10月1日、細屋神社が八幡神社の境内に新築され遷座されました。
細屋神社は、市内に三社ある式内社(しきないしゃ=平安時代に編纂された『延喜式(えんぎしき)』に記載されている神社で延喜式内社ともいわれます)の内の一社で神楽田(かぐらでん)という小字の地(現太秦桜が丘)に鎮座していました。
2020年8月の記事でお伝えしたように、祭神については不明ですが、古い記録等に「天神」や「星屋」というのがみられることから、天をまつる神社・星をまつる神社と考えられます。
長年、神楽田に鎮座していた細屋神社ですが、この地が開発されることが決まり、寝屋川を渡った八幡神社の境内に遷移されることとなりました。
八幡神社本殿の掲示板によると、2020年7月18日に、細屋神社のご神体は、八幡神社本殿に仮遷座し、7月25日に細屋神社本殿の移築工事の地鎮祭という日程だったようです。
8月の取材時には、まだ建築途中でした。
遷座先の八幡神社は、御祭神は、誉田別命で、創建年代ははっきりしませんが、元和九年(1623年)の棟札に「秦管上(勧請)宇佐八幡宮御社」とあることもあり、秦氏・秦河勝の勧請と言い伝えがあります。
棟札の残る1623年に再建、1703年には屋根の葺き替えが行われていることが、記されています。
1935年、大雨で裏山が崩れて神社も倒壊したものの、翌年には、再建されています。
ところが、2012年には、放火により本殿が焼失し、2016年に再建されたものの、2018年の台風では、境内の木々が倒れるという試練を乗り越えています。
今回、取材に行ったのは、10月の中旬です。
8月には、まだ以前の場所(太秦桜が丘)に残されていた細屋神社のプレートを掲げたはちかづきちゃんの石像と道標も移されていました。
そして、こちらが新しい細屋神社の本殿です。
鳥居も、移築されていました。
このサインは、以前からのものを移動させたものです。
気になるのは、境内の木をきったり、草を刈ったり、近くの小川の魚をとるとおなかが痛くなるという言い伝えです。
新しい細屋神社の本殿です。
こちらのお社の中にお祀りされています。
遷座祭については、少人数でおこなわれたようです。
また八幡神社は、10月中旬に謎の光が灯篭のうしろの土手を照らすというパワースポットでもあります。
実は、筆者もこの瞬間を捉えたくて何度か参拝しました。
そしてついに、10月中旬、奇跡の瞬間を捉えることに成功しました。
夕暮れ時に木漏れ日がちょうど土手を照らす様が大変神々しく、神様が下りて来られたのかと思いました。
寝屋川に夕陽が照らされて美しい光景です。
さて、元細屋神社のあった場所はどうなったのでしょうか。
ここにあった道標はもう移築されてありません。
こんもりとした森が細屋神社のあったところです。
元細屋神社の本殿のあったところです。
土台だけ形跡が残っていました。
灯篭や鳥居も移築されて木々のみが生い茂っています。
細屋神社の以前の様子はこちらでご覧ください。
今となっては貴重な映像資料です。
元細屋神社があったコナズ珈琲周辺には新しい飲食店などの建設が予定されています。
新しくできる飲食店の裏の木の茂っているところが、元細屋神社のあった場所となります。
ここは、秦、太秦以外の人が、境内の草を刈ったり木を切るとおなかが痛くなると言い伝えられてきた鎮守の森なので、開発にあたっては歴史的な背景を十分に考慮して工事を進めていく必要があります。
細屋神社はここ↓↓↓