【寝屋川市】中学生の姉妹からの手紙がきっかけ。寝屋川市の中学校給食が温かくて美味しくなります! この給食改革は、夏休み前に寝屋川市内の中学生姉妹から届いたこの1通の手紙がきっかけでした。 市長様へ 入学してきて1ヵ月たったのですが、学校の給食がおいしくなくていつも残してしまいます。 たまにおいしい時もあるのですが、ほとんどおいしくないし、つめたいのでおなかが痛くなったり、ひえたりすることがあります。 授業中におなかがすいたり、部活中におなかがすくこともあります。 なんとかしてください。一度食べてみてください。 市長宛てに届いたこのお願いの手紙に寝屋川市の広瀬市長がスピード対応しました。 ?前日、中学生の姉妹からお手紙をいただきました。中学校の給食が美味しくなく、残してしまうこともあるとのこと。そして、いちど食べてみてくださいとのことでした?多方面から同様のご意見をいただくので改善の検討をしたいと思います?追伸試食もしてみましたよ? pic.twitter.com/e6E7EaODrj— 広瀬けいすけ 寝屋川市長 (@hirosekeisuke_) July 11, 2019 さてこの手紙から夏休みを挟んで3ヶ月。 寝屋川市教育委員会では、中学校給食において 11 月 12 日から週2回、主菜を食缶で提供する「温かい給食」の提供を開始することになりました。 市では、平成 24 年度から全員喫食の学校給食をランチボックスを活用したデリバリー方式で実施、ご飯と汁物は温かい状態で提供していました。 しかしおかずについては、衛生管理上、危険温度帯を避けるため冷却が必要となり、その結果「冷たくておいしくないから残す」という状態が続いていました。 自校方式で調理されている小学校時代の給食は完食していたにもかかわらず、中学給食の残渣率は約30%という状況でした。 また、この姉妹の手紙を受けて7月に実施された広瀬市長のツイッターによる調査では、「おいしくない」という生徒や卒業生の投票が 77%を占めていました(投票 507 人)。 ?「寝屋川市の中学校給食」の「味」についての投票が終了しました?結果は以下の通りです。507人の方にご協力頂き、その内77%、390人以上の方が「おいしくない」とのご意見でした。この結果を重く受け止めて、教育委員会でも改善の取り組みを始めました?ありがとうございました? https://t.co/XjgBtiCulH— 広瀬けいすけ 寝屋川市長 (@hirosekeisuke_) July 17, 2019 市では今年の2学期から、アンケート結果による生徒の好きなメニューへの改善・工夫などを実施するとともに、11 月中旬からは「おかず」の主菜を、保温性の高い食缶に入れて学校に運び、それぞれの教室で取り分けることで温かい状態で提供し、汁物の日と合わせると、毎日、温かい給食が提供できるようになりました。 さてここから10月18日(金)寝屋川市立第十中学校の給食試食会と見学会をリポートいたします。こちら寝屋川市立第十中学校で開かれた給食試食会に広瀬市長も一緒に参加されました。 市長は温かい給食と冷えた給食を食べ比べ、「温かいと味もしっかりと感じるし、見た目も違いますね。」と感想を述べ、「予算の問題もあり、器を変えたり、寝屋川市内で調理する工場を作るなどすぐには実現不可能なこともあるが、できることから改善していきたい。」と今回、コストや給食費を据え置いたままで温かくて美味しい給食を実現させることとなった経緯を話されました。 この日の給食の献立です。メインのおかずの焼き肉が温かい状態で各教室に運ばれて配膳されます。これが実際に試食させていただいた給食です。 これまでおかずを冷やしていたので油脂が固まって白くなり、見た目も食感も良くなかったのが、温かく提供することで色合いも味も良くなることがわかりました。 さて次は教室での配膳の様子です。 給食当番が温かいおかず(この日は焼肉)を各々に取り分けていきます。 小学校時代にも給食の配膳は経験しているので手際よく盛り付けていました。広瀬市長と談笑しながら楽しい給食の時間です。生徒にインタビューしてみると「おかずが温かくて美味しいとご飯も進みます。」と笑顔を見せてくれました。 普段はおかわりすることはないという生徒もおかわりをするなど、温かい給食のスタートは子どもたちに大変好評でした。おかずもご飯も全て残さず完食。 取り分けて食べることにより分量もそれぞれの食べられる量に調節できるため残渣も出ないという結果となりました。こちらが今月の給食の献立表です。【 参 考 】 中学校給食 主な経過 ◇ 平成 25 年1月 市内中学校全校で中学校給食開始 ≪概 要≫ ・デリバリー方式(ランチボックス、アレルギー対応) ・市内 12 校を北地区6校と南地区6校にわけて調理業務を委託(業者2社) ◇ 平成 30 年 1 月 北地区における温かい給食の試行実施 ◇ 平成 30 年 7 月 南地区における温かい給食の試行実施 ◇ 令和元年7月 アンケート調査(全中学校各学年1クラス約 1,200 名) ◇ 令和元年8月 26 日 献立メニューの改善・工夫の実施 ≪概 要≫ ・上記、アンケート調査結果による生徒の好きなメニューを基本とする。 ・カレー、唐揚げ、ハンバーグ、ささみチーズフライなど生徒の好きなおか ずをメインにするとともに、全体の栄養バランスも考えて献立を組む。 ・デザートなどの「おたのしみ」を付ける。 コーヒー牛乳、ゼリー、果物缶などの回数を増やし、生徒が給食を楽しめ るようにする。 ◇ 令和元年 10 月 温かい給食導入に向けた試行実施 (前年度までの試行より導入に向けた具体的な試行) ◇ 令和元年 11 月 12 日 温かい給食の導入 大変眺めの良い立地の第十中学校のグランド。 食後はボール遊びをする姿も見られましたが、係の生徒が始業前準備の鐘を窓を開けてカランカランと鳴らすとサッと入室する様子は大変気持ちの良いものでした。 笑顔で楽しく給食を食べる生徒たちの姿を見て、温かい給食導入の意義は大きいと感じました。 子どもたちの率直な意見をスピード感をもって受け止め、即行動、実現することで、自分たちの気持ちもきちんと伝えれば受け止めてもらえ、大人は動いてくれるのだということを示すよい機会となったのではないでしょうか。 11月からの市内すべての中学校への温かい給食の本格導入が待ち遠しいですね。 寝屋川市立第十中学校はここ↓ (neyamon) 前の記事へ 記事一覧へ 次の記事へ LINE Facebook 旧Twitter